2024-09-23

オウンドメディアを持つメリット5選!運営のポイントも徹底解説

 

リベルタクリエイティブチーム

近年、多くの企業がオウンドメディアを持つメリットに気づき、積極的に活用しています。

オウンドメディアとは、自社のウェブサイトやブログ、SNSアカウントなど、企業が自ら所有し運営するメディアのこと。

しかし、オウンドメディアを立ち上げる際に「オウンドメディアを運営するのは大変そう」「どうやって始めるのか分からない」という悩みや疑問を持っている場合も少なくありません。

この記事ではオウンドメディアがもたらす多様なメリットを詳しく解説し、さらに運営における重要なポイントもあわせて紹介します。

1. オウンドメディアとは?

オウンドメディアは、Webサイトやブログ、SNSアカウントなどを使って、自社のブランドや製品、サービスに関する情報を直接発信できる場です。

他者の介在なしに自由にコンテンツを制作・公開できる点が特徴で、以下のメリットが挙げられます。

  • 顧客との長期的な関係構築
  • 信頼醸成
  • 新規顧客の開拓、獲得

また、広告や口コミと比べても、コストを抑えつつ継続的な情報発信が可能です。

1-1. 他メディアとの違い

オウンドメディアの特性を理解するには、他のメディアタイプと比較すると分かりやすくなります。主な違いをペイドメディア、アーンドメディアとの対比で見てみましょう。

ペイドメディア

ペイドメディアは、テレビCMや新聞・雑誌広告など、広告費を支払って露出を増やす手法です。即効性があり、ターゲットを絞った配信も可能ですが、コストが高く、広告終了と共に効果が消失します。

アーンドメディア

アーンドメディアは、口コミサイトやブログ、SNSが該当し、ユーザーや第三者による自発的な情報拡散を指します。条件が整えば爆発的な拡散力も期待できる反面、狙ったユーザーに届かなかったり、意図しない方向に情報が拡散されるリスクがあるのが特徴です。

オウンドメディア

オウンドメディアは、自社が直接管理・運営するメディアです。発信する情報のコントロールができるため、ブランドの個性を一貫して表現し、長期にわたり独自のコンテンツを蓄積していくことができます。

オウンドメディアの事例2つ

オウンドメディアがブランド認知度を拡大させ、新規顧客の開拓などに貢献した事例を紹介します。オウンドメディア運用の参考になるでしょう。

北欧、暮らしの道具店
株式会社クラシコムが運営する北欧のライフスタイルをテーマとしたオウンドメディア。

となりのカインズさん
ホームセンターのカインズのオウンドメディアで、生活に関するトピックを発信。

これら2つのオウンドメディアは、情報の有益性が話題を呼び、多くの人に閲覧されています。

2. オウンドメディアを持つ主なメリット5つ

オウンドメディアは、自社のウェブサイトやブログ、SNSアカウントなどを利用し、他のメディアに依存せずに情報発信ができるツールです。

この章ではオウンドメディアを持つことで具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

2-1. ブランド認知度の向上

オウンドメディアのメリットは、自社の認知度を高められることです。
自社で運営するメディアを通じて、自社の価値観やメッセージを一貫して発信することで、消費者の信頼と関心を引きつけられます。

従来の広告手法は、短期間で大きな効果を狙うことが目的ですが、オウンドメディアでは長期的な視点でブランドイメージを構築することを目指します。

継続的なコンテンツ提供により、ターゲット層との接点を増やし、ブランドの存在感を高めることが可能です。また、自社が持つ独自の視点や専門知識を活かした質の高い情報発信は、業界内でのブランドの位置づけを強化し、競合他社との差別化にも貢献できるでしょう。

2-2. SEO効果と検索サイトからの訪問者増加

オウンドメディアは、SEO効果のある質の高いコンテンツを発信することで、GoogleやYahooなどの検索画面の上位に表示されやすくなり、サイト訪問者を増加させるのに効果的です。

検索エンジンは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを検索結果の上位に表示する傾向があるため、オウンドメディアを通じて役立つ情報を提供することは非常に効果的です。

オウンドメディアで継続的に更新される新鮮なコンテンツや、ユーザーが検索するであろう特定のキーワードを用いた記事を作成することで、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

検索結果のトップに自社が配信している記事が表示されれば、広告に頼らず、自然な形でターゲットとなるユーザーをを引き寄せ、訪問者を増やすことが可能です。

SEOとは?

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化のことで、ウェブサイトやコンテンツが検索エンジンの結果ページで上位に表示されるように工夫する手法です。検索エンジンの上位にあるサイトほど訪問者が来る確率が高まるため、Webサイトの運用にSEOは欠かせない要素になっています。

2-3. 広告費用の削減

自社メディアを活用することで、外部広告に頼らずに効率的に多くの人に自社の魅力を伝えられることもメリットの一つ。

オウンドメディア制作の初期投資やコンテンツ制作の費用は必要ですが、長期的に見れば費用対効果は高くなります。

特に、有用なコンテンツを提供して検索サイトからの訪問者を増やすことで、持続的な集客が可能になります。また、一度制作したコンテンツは最新情報をリライトして出すなど繰り返し活用できるため、コンテンツの内容を風化させず、SEOの効果も持続します。

さらに、オウンドメディアでは、顧客のニーズや関心に合わせたコンテンツを提供することで、無駄な広告費を削減し、商品の購入やお問い合わせに繋げることが可能です。

例えば、料理器具を販売している会社なら、美味しいレシピや調理のコツを紹介するブログを配信できます。そのブログを読んだ人が「この道具を使えば、もっと簡単に料理ができそう」と思えば、自然と商品への興味につながるでしょう。

2-4. データ収集と顧客理解の深化

マーケティングの戦略を立案するには、ユーザーのデータを集め心理や行動を分析し、ニーズを明確にすることが重要です。

データ収集と顧客理解には、オウンドメディアが役立ちます。

まず、オウンドメディアは自社が直接管理・運営しているため、訪問者のデータを第三者を経由せず直接詳細に収集・分析することが可能です。

具体的に以下のようなサイト訪問者の行動データをリアルタイムで把握できます。

  • どのコンテンツがよく読まれているか
  • ユーザーがどのような経路でサイトに訪れたか
  • どのページで離脱しているか

オウンドメディアを通じて取得したデータは、自社で管理できるため、プライバシーやデータセキュリティの面でも安心です。

また、集めたデータを元に、アクセスしてきたユーザーの性別・年齢などの属性やニーズを分析し、深く理解することでよりユーザーに訴求できるコンテンツの提供や、効果的なキャンペーンを打ち出すことが可能になるというメリットもあります。

2-5. 他のメディアとの連携

SNSなど他のメディアと連携することで、ブランドメッセージをより多くのユーザーに情報を広められます。

例えば、記事の公開をSNSで告知したり、メールマガジンでのコンテンツ配信をしたりする事で、幅広い層に情報を拡散することが可能です。SNSで拡散された情報がオウンドメディアに誘導されることでアクセス数が増加し、検索サイトからのサイト訪問も促進されるでしょう。

また、キャンペーンや広告とオウンドメディアを連動させることで、短期的な注目を集めつつ、長期的なブランド価値の向上に寄与します。

3. オウンドメディア運営の注意点4つ

オウンドメディアは強力なマーケティングツールでメリットが多い反面、注意すべき点も少なくありません。

オウンドメディア運営において陥りやすい落とし穴や、効果的な運用のためのポイントを4つ解説します。

3-1. 効果が出るまでは時間がかかる

オウンドメディアの効果は、SEOやブランド認知度の向上といった長期的な取り組みが前提となるため、運営開始からすぐに目に見える成果を上げることは難しいでしょう。

質の高いコンテンツを定期的に発信し、検索エンジンでの評価が高まるまでに時間がかかることを理解しておくことが重要です。
また、何度もサイトを見てもらうリピーターとなるユーザーができるのも時間が必要ですので、焦らずに地道な活動を続ける姿勢が求められます。

3-2. 初期投資と運用コストが発生する

オウンドメディアは広告費を削減できるというメリットがあるとはいえ、運営するには初期投資としてサイトの設計・構築費用や、デザイン・開発のためのコストが発生します。

また、運用開始後も、定期的なコンテンツの更新やSEO対策、サイトのメンテナンスなど、継続的な運用コストが必要です。さらに、効果的なコンテンツを制作するためには、ライターやデザイナーの報酬、ツールやソフトウェアの利用料も考慮しなければなりません。

これらの費用は、短期的には大きな負担となる可能性がありますが、長期的にはブランド価値の向上や顧客獲得に寄与するため、投資として考えることが重要です。

3-3. 著作権・プライバシー保護へ配慮が必要

オウンドメディアを運営する際は、引用元をはっきりさせるなどのコンテンツの正当な利用やユーザー情報の適切な管理を徹底し、法令遵守を心掛けることが重要です。

著作権やプライバシーに関する問題は、信頼性やブランドイメージに直結します。他者の著作物を無断で使用したり、ユーザーの個人情報を適切に管理しない場合、法的なトラブルに発展する可能性も。

さらに、プライバシー保護の観点から、ユーザーの情報を収集する際は同意を得ることや、データの取り扱いに関する透明性を確保することが求められます。コンテンツ作成時には、引用や画像使用に関する権利を確認し、ユーザーのデータを取り扱う際には、適切なセキュリティ対策を講じることが必要です。

3-4. 競合他社との差別化が困難

オウンドメディアは独自性のあるコンテンツを継続的に提供し、他社との差別化を図るための戦略が求められます。

特に競合他社が多数存在する市場では、それぞれの競合がオウンドメディアなどを通じて独自のブランドメッセージを発信し、他とは異なる価値を提供することが難しくなる傾向があります。

同じターゲット層を狙った競合メディアが溢れる中で、ユーザーに選ばれるためには、他社にはない視点や専門知識、独自のストーリーを提供することが重要です。

差別化を図るには、顧客のニーズを深く理解し、それに応えるコンテンツを創出し続ける必要があります。また、自社の強みや独自の価値観を明確に打ち出し、一貫性のあるメッセージを発信し続けてブランドとしての個性を強調することが優位に繋がります。

4. オウンドメディア成功のための戦略ポイント

オウンドメディアを成功させるためには、ターゲットとなるユーザーのニーズを深く理解し、それに応じた価値ある情報を提供することが重要です。

それを実現するためにはどのような戦略を立てるのか、具体的に見ていきましょう。

次から紹介するポイントをおさえて戦略を立てれば、オウンドメディアを運用するメリットを感じられるでしょう。

4-1. 明確な目的・目標を設定する

具体的な目標を定めることで、コンテンツ戦略や運営方針が一貫し、効果的な結果を得られます。

例えば、

  • 多くの人に会社の名前を知ってもらいたい
  • 新しいお客様を見つけたい
  • 既存のお客様との絆を深めたい

…など、何を達成したいのかを明確にすることで、その目的に合ったコンテンツの方向性やトーンを決めることができます。

また中間目標を設定し、進捗をモニタリングすることで、戦略の見直しや改善がしやすくなります。

このように目指すべきゴールをはっきりと示すことで、チーム全体が同じ方向を向き、一貫した取り組みが可能となり、最終的な成果につながるでしょう。

4-2. ターゲット読者を理解する

アクセスデータの分析などによって読者のニーズや関心を深く知ることで、より効果的なコンテンツを提供できます。

読者の年齢、性別、職業、興味関心など、詳細なユーザーの属性や心理的要因を把握することで、読者が本当に求める情報や解決策を提供できるれば、結果として読者がサイトに長く滞在したり、より多くの人がサイトに関心を持つようになるでしょう。

また、ユーザーの行動データやフィードバックを基に、コンテンツの方向性を調整し、彼らにとって有益な情報を提供し続けることが重要です。

こうした工夫を行うことで、コンテンツが読者に響きやすくなり、リピーターの増加やブランドの知名度・価値の向上に繋がります。

4-3. 質の高いコンテンツを制作する

読者に価値を提供し、信頼を築くためには、情報が豊富で魅力的なコンテンツ制作が欠かせません。

質の高いコンテンツとは、単に情報を伝えるだけでなく、読者にとって有益で、かつ興味を引く内容を持つものです。

具体的には、問題解決に役立つ具体的なアドバイスや、最新のトレンド情報、専門的な知見を提供し、読者に「このメディアには価値がある」と感じさせるコンテンツのこと。

また、視覚的にも魅力的なデザインや、読みやすい構成、適切なキーワードの使用なども、コンテンツの質を高める要素になります。

さらに、オリジナルの視点や独自の調査データを活用することで、他のメディアとの差別化を図ることができます。

このように質の高いコンテンツは、読者の関心を引きつけ、オウンドメディアや運営する企業への信頼感を醸成するのに役立つでしょう。

4-4. 更新と改善を継続的に行う

定期的に新しいコンテンツを追加し、既存のコンテンツも見直せば、継続して読者の関心をひくことが可能です。

新しい情報やトレンドに対応するだけでなく、過去に公開したコンテンツが現在の読者のニーズに合致しているかを定期的に評価するとよいでしょう。
また、SEOの観点からも、コンテンツをアップデートし続けることで検索エンジンでの評価が向上し、検索結果の上位に表示されて新規のサイト訪問者が増加する可能性があります。

更新するだけでなく、アクセス解析などで得られたユーザーのデータをもとに定期的な改善を行い、より魅力的で効果的なコンテンツを提供することも効果的です。

4-5.ソーシャルメディアと連携する

FacebookやTwitterなどのSNSを活用してコンテンツを広めることで、より多くの人の目に触れやすくなり、新規ユーザーを増やしたり商品やブランドの知名度を向上させることが可能です。

例えば、記事をシェアすることで、そのコンテンツが拡散され、新しい読者を引き込む機会が増えます。また、SNS上でのフィードバックやコメントを通じて、読者の反応を迅速に把握し、今後のコンテンツに反映させられるでしょう。さらに、ソーシャルメディアキャンペーンやインフルエンサーとの協力によって、爆発的な情報拡散も期待できます。

まとめ:オウンドメディアのメリットを活用して、効率的なマーケティングを実現!

オウンドメディアは、自社のブランド力を向上させるための強力なツールです。

自社で運営するメディアを通じて、顧客のニーズに応じたコンテンツを発信し、価値ある情報を提供することで、顧客との信頼関係を築けるでしょう。

また、広告費を削減でき、SEO効果やデータ収集を通じて効率的なマーケティングが可能になります。
しかし、効果が出るまでには時間がかかるため、継続的な努力と戦略的な運営が不可欠です。オウンドメディアのメリットを最大限に活用し、ブランド力を高めるために、計画的かつ長期的な視点で取り組みましょう。